先日納めさせて頂きましたプライベーター様よりオーダー頂きましたZ1ヘッドのご紹介です。
ご依頼内容は弊社HFバルブ交換に伴い、シートカットとバルブガイド廻りの点検でしたが、現品を点検させて頂くと、燃焼室側ヘッドガスケット接触面にNGな打痕が数カ所見受けられまして、追加作業です。
②は0.1mm程度の面研で取りきれそうな線傷でしたが、①は深さ1mm程度の打痕です。
しかもヘッドガスケットのボアビード円周上に重なってしまう位置です。
反対側も打痕が有ります。⑤は問題無い位置でしたので良かったのですが、
③、④はこちらは深さ1.5mm程度ありガスケットボアビード部に重なりそうな位置でした。
分解の際にシリンダースタッドボルトにヘッドを落としてしまった打痕の様に見受けられますが、それにしては、かなり深いです。このまま組むとなると、ヘッドガスケットのボアビード部が凹んでいる部分はシール出来ませんので、圧縮漏れの恐れがあります。物理的には打痕が消えるまで面研する事は出来ますが、ただ1mm以上の深さ傷の一番深い所まで面研で削るのは、現実的な話では無いので、以前ご紹介しました特殊溶接にて傷を埋めてから面研する事に。
溶接埋め後の面研で面研量は0.1mmで済ませる事が出来ました。
本来ご依頼のシートカット、セット長合せ、すり合わせもさせて頂き完成です。これで安心ですね!
ありがとうございました。