カムチェーンの伸びにより、調子が今一つ・・・と言う事で入庫して頂いている750 FX1。(エンブレムはMK2)
今回は、ジョイントリンクカムチェーンを使用して、腰下を割らずに伸びたカムチェーンを交換し適正なバルブタイミングを取り戻すというメニューです。
ただ、事前にオーナーさんがご自分でオイル交換した際に廃オイルの中から出てきたと言う「異物」を見せて頂き少々心配になりました。
長年乗っていると、オイルスラッジやらMK2系ならマグネットローター接着時に使う樹脂が剥げ落ちた物等、または若干の金属粉がオイルパンの底に溜まっていたり。それがオイル交換の際一緒に出てきたりもするのですが、それらに混ざって出てきた異物の中で気のなったのが画像上の物です。全部で8個。
マグネットに引き寄せられるのでスチール製なのですが、正直未だに不明です。一瞬、トランスミッションに使用するサークリップかとも思ったのですが、よくよく見ると大きさも形状も違います。
そして、これ似てるな?と思った物を見つけ並べてみます。
これですね。見る限りでは通常空冷Zのエンジン内では使用されていないクリップです。その上にオイルに混入して出てきた異物を並べてみます。折損しているので何とも言えませんが似ているように見えます。ピストンPINを留めるサークリップにも同形状の物があります。
本当はカムチェーンを交換しバルタイをしっかりと取り直し完了という流のはずだったのですが、このまま閉めてしまうのは少々、いやかなり心配です。
オーナーさんと相談し、チェックを兼ねて腰上のみ分解する事になりました。
~続く~