車検入庫中のZ1-R純正フューエルコックです。
レバー部からの若干のガソリン滲みが見られましたので、分解して内部を点検しました。
Z1-Rの純正フューエルコックは構造上Z系の中でも容量が大きく、大量のガソリンをポンプで循環させる必要のあるZ1100GPの純正インジェクションでも同じものがそのまま使われていました。
ボディ側が腐食して内部に抉れが出来ている場合はブレーキマスターシリンダー同様に継続使用は出来ませんが、このボディは内部の状態は良好だったのでレバー部のOリングと、タンクへのマウントナット部のシールパッキンのみの交換で復活出来ます。
マウントナット部分からガソリンが滲む対策にたまに見る事があるのが、コックやタンク側のねじ部にシールテープを巻きつけて漏れを何とかしようとした跡ですが、パッキン当たり面が余程腐蝕でもしていない限りは新品に交換するのみで滲みを起こす事はありません。
まずはゴム製品はちゃんと新品に交換しましょう。
このコックのフューエルストレーナーは非常に大容量のものになっていますが、40年ものとなりますので樹脂フレームからのメッシュ剥がれが起きそうな場所が見られましたので、耐ガス性のエポキシ樹脂で補強しました。
Oリング交換でレバーもスムーズに動く様になりましたし、これで又しばらくの間は使えます。