正月が開けたかと思えば既に2週間が経ち、出荷部品の用意の為にカムチェーン周りの部品を組み立て用意しています。
これらの部品の切削加工や専用金型を使用してのプレス板金に硬化の為の熱処理や仕上げのマイクロポリッシュ等は、もちろん私らの要求仕様に応じていただける協力工場にて行っていただくのですが、製品にする為の組み立てや、同時に行う最終点検等は現状全て弊社の社内で行っています。
例えば、純正に比較して半分の重量のアイドラーギア。
弊社への納品前に全数を非接触測定されていますが、万が一にも歪み等があった場合はベアリングの圧入時の音や感触でわかる事と、納品されたベアリング自体の点検も兼ねて圧入も社内で行います。
重量を実測するとほぼ半分の重さになっていますが、圧入しているベアリングは同一品ですので、回転時に外周にあたるギア部分の重量は更に軽くなっています。
この軽さはエンジン運転による回転時の慣性にも大きく影響し、加速時にも減速時にも軽く追従してカムチェーン側への負担も少なくなります。
例えば組み立てたトップアイドラーをギア同士が噛む様に10個並べ、一番端のものを指の先で撫でる様に回しても全体の回り出しが軽い為に整列が崩れる事無く端までのギアをスムーズに回す事が出来ます。
ギアが重い場合やフレーム取り付けの精度が悪い場合、回そうとした際の重さで固定していないアイドラーフレームを動かす方に力がかかって整列が崩れるかと思いますが、とりあえず弊社製のものは10個程度でずれる事もありません。
もっと並べる数を増やしても平気な気もしますので、機会があれば試してみましょう。