カムチェーンテンショナーアームのゴムローラーです。
弊社の考え方として、エンジン運転中に熱膨張により伸びるクランクケースやシリンダーブロック、ヘッドにより、冷間時よりテンションの強くなるカムチェーンに負担をかけない為、それを張る為のこのテンショナーアーム部分には基本はゴムローラータイプの使用を推奨しています。
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但し、柔軟性を持たせる為のゴムローラーとは言え、精度は重要です。
この部品はエンジン回転数より僅かに低いとは言え、最大では8,000rpm以上でチェーンに当たりながら回転する為、精度が悪いとカムチェーンが踊る事はもちろん、ゴムそのものが非常に痛みます。
この為ゴムを加硫成型する為の金型の精度はもちろん、ベースとなる軸輪を確実に台座となる金型にセッティングする為とベアリング圧入時のクリアランス出しの為に、軸輪は単純な旋盤加工ではなく、内面は研磨加工を行う事で、通常の機械加工に生じる公差を可能な限り詰めています。
内面を拡大すると、研磨仕上げによる独特な仕上げになっていますね。
これを施す事で、高回転域でもぶれず、耐久性の高いゴムローラーとなっています。