インジェクションシステムの組み込み完了です。
キャブ仕様のZをインジェクション化する場合、スロットルボディやフューエルポンプにECU以外にも様々な部品をレイアウトしてマウントする作業と、それらのパーツの配管や各部を接続する電装ハーネスの製作が必要です。
外装を装着すればそれとは見えない部分ではありますが、ただ繋げるのみではなく、メンテナンスやトラブルシュート、以降のシステムアップデートにも対応し易い事と、万が一に自分以外のメカニックが配線周りを分解する事があっても、元に戻すのにも間違えにくく組み立てやすい作りにしてあります。
さて、ここ迄来れば後はガソリンを通して火を入れるだけなのですが、その前に各部の動作点検を行っておきます。
一見余計な手間の様にも見えますが、各部が確実に動作する事を確認しておけば、万が一なかなか始動出来なくても原因追及する為の箇所も予め減らしておけますし、確実でもあるからです。
ちなみに現代の多くのフルコンの場合、実際に始動しなくとも各部のデバイスにテスト信号を送って動作させる事が出来ますので、非常に便利です。
イグニッションシステムテスト。クランキングさせなくとも、指定した設定でスパークさせる事が出来ます。今回はツインプラグで気筒毎に独立したコイルを使いますので、4個を個別にテストします。
インジェクタ―テスト。
配線が正しく行われている事はもちろんなのですが、実は新品のメーカー製インジェクターでも固着して動かないものも中にはありますので、事前にそれをチェックする意味もあります。
インジェクターをドライ状態で使わない為、予め僅かなガソリンを流してからテストしています。
タコメーターのテスト。
任意の周波数を送って、その通りに表示されるかも見ています。
150Hz 毎秒150回であれば、毎分9,000回 9,000rpmとなる筈です。
STACKのメーターには、元々始動時にデモ機能がありますので、今回のセットアップではキーON時にECUから針を動かしてデモを行うキーONスイープはOFFにしています。
各部に異常の無い事を確認しましたので、これより始動に入ります。