と申しましても、純正のマグネットローターにカム式のワンウェイクラッチが装着出来るアダプターではありません。

レース用等のサーキット専用車で、バンク角対策にジェネレーターを取り外した場合にもセルモーターによる始動は可能にする為に、スターターワンウェイクラッチのみは残したいと言った際に使用する部品です。

これが必要とされる様な車両のエンジンは、ボアアップやハイコンプ化されたチューンドエンジンが普通なのですが、純正のワンウェイクラッチでは早期に滑り始めてしまう可能性が高い為、弊社のタイプ2ジェネレーターコンバートキットに使用されるカム式クラッチを装着した薄型軽量のホイールから、更に発電用のマグネット部分を除去した仕様になります。

もちろん発電系がありません為、走行中は車両に搭載したバッテリーのみで点火システムを稼働させる事となり、その容量以上の距離は走れませんから公道では使えない割り切ったものとなります。
弊社ウェブショップでは取り扱ってはおらない、言わば裏パーツなのですが、時々オーダーをいただきます。
ワンウェイクラッチの容量も大事ですが、クランクシャフトに組付けされているマウントコアのエンドテーパー部分が滑ってしまってはスターターとしての役に立たないばかりか、クランクを破損させてしまう事になります。
ジェネレーターコンバートキットを製作する際に最も気を使った部分がここですが、それ故この様な転用も可能になりました。

このマウントコアテーパー部の重要性については以前にも詳しく紹介させていただいておりますので、是非とも一度目をお通しくださいませ。