本来のメカニック仕事とはかけ離れてる感もなくはないのですが。笑
上の画像をご覧になって、一体何をしている所だと思いますか?因みに奥にあるのがJ系ポリスヘッドで手前が1000Jの物です。共用は可能ですが燃焼室のスキッシュ形状が微妙に異なっていたり、鋳肌のままの燃焼室であるポリス仕様に対しJ用はZ系と同様機械加工にて燃焼室全体に切削が入ります。見た目には後者に軍配があがります。
画像上が1000Jポリス仕様。燃焼室の鋳肌がよくわかります。スキッシュ部分のみ機械加工仕上げ。
対してこちらは1000Jの物。燃焼室は鋳造後にフル機械加工で仕上げられています。さて、一体何をやっているのかという本題に話を戻します。
カップに入れた樹脂を計りにのせ、キッチリとした混合比で硬化剤を入れてゆきます。この後に気泡がなるべく出来ないようにゆっくりと撹拌。
予め作っておりた囲いの中に樹脂を流し込んでゆくのですが、その前に樹脂が入り込みにくいバルブ周辺やプラグまわりに、爪楊枝の様な物を使いながら気泡が残らないように充填。
ここからは一気にダ~ッっと燃焼室の中に樹脂を流し込んでゆきます。この時も撹拌しながら中に余分な気泡が残らない様に。さて何が出来上がるのか?
完全に固まるまで待つこと十数時間。なんか杏仁豆腐っぽくないですか?
出来上がった物はコレ!燃焼室形状を凸にて再現出来ました。凸状態で燃焼室を見ることは基本的にないと思うので新鮮に感じるかもしれません。そして今度はコレを型として使い燃焼室その物を再現。
手前のグレーっぽい方ですね。正しくいつも見ている燃焼室です。結構キレイに再現できるものです。勿論お遊びでこんな事をやっているわけじゃないのですが、各空冷Zの燃焼室形状を凹凸共に形へと残しゆく作業で、ある物の為のデーター採りをしている所なんです。
先日UPしたこのカットヘッドも、
それと関連したデータ採りだったりします。日々行っている通常業務の合間を見ての作業ですので、なかなか進みませんがもう少しで一通り終わりそうです。
新製品の開発や、チューニングまたはセッティングの為のデータ収集は人知れず地道な作業だったりします。
詳細はまた後日UPしたいと思います。