FB にUPした所、これは一体何の加工ですか?というご質問を頂きましので、この場にて少し説明させてください。今までも通常やっていた加工ではあるのですが、以前はほぼ手作業だったものをフルマシニング加工に切り替えたものです。
お気付きかとは思いますが、カムノーズの逃げ加工です。ノーマルカムから各種カムでもST1レベルまでならほぼ必要のない加工ですが、ST2以上ともなると大きくなったリフトによってカムノーズがヘッドやカバー内側に干渉する様になり、これを逃がしてやる為の加工です。
専用治具にセットし位置決めレベル計測確認。
ヘッドカバーも年式により各部肉の付き方が異なったり、鋳物である以上は個体差も少なくありません。実際に使用するカムリフトと軌道を計算した上、必要最小限の逃げ加工をヘッドそしてカバーに施します。
逃げ加工部分のクローズUP。今回はWEBCAM ST3 仕様です。予め使用するカムノーズの軌道を計算した上で逃げ加工を施す為ヘッド側もカバー側も、削っては実際にカムとのクリアランス確認を繰り返したり、または必要以上に削りすぎてしまう事もなく、必要最低限の切削でバラ付を抑えたカムノーズ逃げ加工を施す事が可能です。