当時新車で購入され今に至る正真正銘の1オーナーZ2RS。入庫したのは2か月程前ですが、やっと手を付ける事が出来ました。Z1Aカラー?と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、当時なんと新車時に間違ってこのカラーで納車されたのだそうです。
訳あってこの数年間をガレージの中だけで過ごしていましたがオーナーのリクエストによる完全復活の為、昭和49年までタイムスリップさせようと言う事に。
昭和40年代の川重、そんな笑える様なミスが起きても不思議ではない気もします。年式からすれば国内物Z2ならばイエロータイガーカラーが標準です。ある意味さぞ目立ったに違いありません。
外装を取り外しハーネス等の電装部品を取り外してゆきます。そして腰上から分解を始めあっと言う間にこの様な姿に。年式なりの劣化は各部に認められますが、1オーナー物らしく下手にいじり壊された様な形跡が見当たりません。
経験上この様なコンディションをベースにレストレーションを施した物は、新車と同等または内容によって新車時以上になっているのではないか?と思わせるような物になる事も少なくありません。ノーマルで仕上げると言っても、内燃機加工も使用するパーツ共に進化している事もあるでしょう。
レストレーションやオーバーホールという言葉には残念ながら何をしてそう言えるのかという定義が定まっておらず曖昧な表現でもあります。
どちらの作業もそれなりに出費を伴う作業には間違いなく、乗り手となるオーナーの情熱や拘りによって、その内容も必要なコストも大きく上下して当然だと思います。
メニューを決めるのはオーナーで、それらを助言させて頂いたりご提案する事はあっても、私達はその想いに応えるのが本来の仕事です。
このZ2もそんなオーナーの想いに応えるべく、しっかりと手を入れてゆきたいと思います。来年の春前にはTO the Road を予定しています。
PS 皆様、楽しいクリスマス・イブをお過ごしくださいね!