レストレーションでお預かりしているZ2の火入れが無事完了しました。
マフラーは少々ヤレが出ていますが、オリジナルを敢えてそのまま使用。キャブレターは本来の物とは異なるタイプが装着されていた為、オーナーのご要望も踏まえ手持ちに在った物をフルリビルドして装着。静々としかも力強くアイドリングを奏で始めました。毎度の事ながら先ずはここで一安心です。
リビルドに際し、分解後に機能的再生だけではなく各部にコスメ仕上げも行いました。Z2/Z1に使用されているMIKUNIキャブは、その後のモデルと比較し割と複雑なリンケージを持っています。それゆえ走行距離、経年劣化等でリンケージ各部に出来たガタが重なり、4つのボディがシンクロ出来ず調子を崩す事も少なくありません。
機能的にはここまでしなくとも問題は出ないのですが、リターンスプリングや各メッキパーツに腐食等の傷みが出ていると、塗装し直したエンジンやフレームその他とのアンバランス感が否めません。
ちょっと覗き込むと見えてしまう部分でもあり、仕上げの方向性にもよりますが必要であればコスメ仕上げも行います。
HPヒューズシステムを含むメインハーネスUPデートパッケージでハーネス&ヒューズはブラッシュアップ。本来たった1本しかないヒューズ管に代わって、7系統ブレードFUSEとなり安心感を。ヒューズBOXの裏側には二階建て構造の1F部分にウオタニSP2ユニットをマウント。
目に付く部分は基本的に全てノーマルという仕上げですが、機能的箇所且つ見えない部分に関しましては、安心して今を楽しんで頂くため現代化する場合が多いです。
新車から1オーナーという貴重なZ2。
あの時の感動をもう一度、味わって頂きたいと思います。