Z1000J系のシートロックは長年使用していると内部の油分が乾燥して切れたり、真鍮製のピン周囲が腐食して動きが悪くなります。
キーの挿し込み部から注油してもある程度改善はするのですが、状態が悪い場合は分解整備してしまいます。
やはりピン周囲がシリンダーとの間で腐食膨張しています。
これ位になると注油のみでは改善は見込めませんので、分解した甲斐があります。
腐食を除去したところ、まだ黒ずみが残っていますが、あまりしつこく磨くとピンの厚さ自体が薄くなりかねないので、表面が平滑になった程度でとどめる事にします。
スプリングも腐食していたのですが、これはストックに新品がありましたので交換。シリンダーの溝も腐食が大きかったので清掃しました。
昔のバイクには良くある事ですが、この車両はメインのイグニッションキーとシートロックが別の鍵になっていたので、分解ついでにいくつかのストックを混ぜてピンを並べ替えし、イグニッションに合わせます。
イグニッションシリンダー側はシートロックに比較して分解が非常に困難なので。
イグニッションシリンダー側はシートロックに比較して分解が非常に困難なので。
シリンダーを組み込んでロックの内部には樹脂を痛めない様シリコングリスを薄く塗って組みます。分解整備してやると、気持ちが良い位にスマートにロックが解除されます。
さて、ご自分で作業されたい人にくれぐれも注意ですが、分解時にはビスやロック内部のスプリングを飛ばしてしまわない事。これらを無くすと単品部品での設定はありませんから、代替部品の準備が大変です。