昨日のタイトル「異音」の続きです。
スパークプラグ先端の状態、IN/EXポートに溜まったアルミ粉または塊。この状態を見て想像が出来るのは、何らかの原因によりピストン又は燃焼室が溶解または粉砕した物と推察出来ます。
ここまでの状況を考えても、どの道ヘッドを下さなければ対処は出来ません。
取り外したシリンダーヘッドです。4番燃焼室の状態は、ストリート走行中(オーバーレブ等でない)に起きたトラブルとしては過去の事例にもなかった程のダメージです。また4番以外でもバルブとピストンがHITした形跡があります。
やはりインテークバルブがかなり強烈にHITした痕跡があります。軽くタッチしたというレベルではありません。
そして非常に残念なのですが、この時点でシリンダーヘッドの修復は困難と判断。少々クローズUPで燃焼室を見ると解って頂けると思うのですが。
既にシートリングと燃焼室との境も無くなっています。「NO1画像」で隣同士を比較して頂けるとわかりますが、燃焼室自体が異様に大きくなっています。一度表面を削り取った上でアルミを溶接肉盛りし、更に機械加工にて形とボリュームを整えつつシートリングも入れ替えれば直せなくもありませんが、修復に掛かるコストと熱歪リスクを天秤に掛けると、状態の良いUSEDヘッドをベースに仕上げた方が現実的だと思います。
ここまでの状況で推察できるのは、何らかの理由でバルブタイミングが狂い、バルブとピストンまたはバルブ同士がHITしブローした気筒の燃焼室及びピストンの破片等がIN/EXポートに堆積していたという流れです。
次回はピストン側の状態と検証に入ります。