旧いバイクや車をイジっていると錆びたりオーバートルクだったり、または経年劣化だったりでボルトが折れたり雌ネジが崩れてしまったりは割と付き物と言って良いトラブルです。
例えばヘッドのEXスタッドボルト折れ。KZ系になって8mmとなってからはまず見られないトラブルですが、前期の6mm仕様は結構あっけなくポキッ・・・っと逝きます。またそれがSUS材の社外スタッド等に変更されていると粘ってしまい刃が立たなかったりします。
特に1ピースタイプの集合管を装着し力任せに締め付けた上、後端のマフラーエンドステーまでリジットでぎっちりとなると、熱膨張収縮を繰り返しながら、そこに振動も加わり気が付けばポッキリ逝って排気漏れというパターンも珍しくはありません。特にマフラーフランジとヘッドとの間に距離がある物は要注意です。
さて、今回のケースでも単に折れたボルトがそこに居座っているだけなら対処も出来る可能性が残されているのですが、無理にドリルでモミ取ろうとした挙句ドリルの刃が逃げてしまい楕円に。更にはドリル刃が折れて突き刺さったり、エキストラクターが折れて残ってしまうとさぁ大変。それらはスタッド素材よりも圧倒的に硬いですから簡単には除去出来ないという事に。
画像のヘッドもそんなスタッド折れ&何者かが残留というトラブルが計三か所。ヘッド単体にし超硬刃で戦うにも内部に色々な物が残っており開腹手術と相成りました。
ご覧の様な状態にまで削り落として出てきた残留物がコチラ。
画像にはございませんが、折れたスタッド以外にもドリル刃等が残っていました。この後アルミを溶接盛り後に整形し、角度をしっかりと出した状態にてネジ穴を再生します。
ここまで来ると「ついでに折れボルト抜いといてくれる?」という内容ではなくなってきますね。笑
そしてインシュレーター側。
もう説明は必要ないと思われますが、一事が万事という事でしょうか。斜めに且つ楕円に開いてしまったボルト穴も修正ですね。因みにインシュレーター側もこれが三か所です。。。
穴の中から今度は何が出て来るんだろう?汗