ACサンクチュアリーさんが企画進行されている、Z系エンジンを搭載する新車扱いのコンプリート車両、A16
日本国内で新車扱いで登録するとなると、現代の排ガス規制に対応するには吸気系のインジェクション化が必須と言う事で、スロットルボディ部分他、ECUやハーネス部分の供給とセットアップのお手伝いをさせていただきました。
まずは汎用フルコンを使える様にする為のハーネスを車体に合わせて製作してフィッティングします。このタイプの作業は、レイアウト決めや、それに合わせて都度ハーネスの製作となるとコスト面や工賃面が大きくなりますので、半完成品を用意しての組込みと考えています。
ハードパーツのフィッティングが終了したら、各部のトリガーセンサー波形を確認したり、入出力信号のパラメーター設定を専用ソフトウェアにてECUに施します。
このあたりの設定も、実績の無い車両への組込みや全く使った事の無いセンサー等を使用した場合、手間取る場合がありますが、既に実績のあるものでの組み合わせであればさほど手間取る事はありません。
無事にエンジン始動出来、アイドリングと軽くレーシング出来る様になりました。
もちろん無負荷の空吹かしと実走行時の燃調は別物ですので、これ以降はダイナモ上で軽く負荷をかけながら空燃費データと出力を目安に燃料マップと点火マップを作っていきます。
エンジンも組み上がったばかりと言う事ですので、とりあえずナラシ運転で転がせる程度迄と、エンジンを痛めない様にマージンを取った空燃費マップです。
現代の新車と言う事で、環境対策にエキゾーストには二重に触媒を装着されて、当然エアクリーナーも装備してありますが、暫定マップによる後輪出力は既にkawasaki DAEGのノーマル車を軽く超えました。(排気量はDAEGより少ないのですが)
ナラシが終わったら更に煮詰めますが、パフォーマンス的にもかなり期待できそうですね。