Zで出掛けようと発進して、ガレージや自宅前から道に出た直後にメインヒューズ切れ。
ヒューズを変えると切れる事も無くエンジンがかかるのですが、少し走ると又ヒューズ切れ。
非常に性質の悪い電装トラブルのパターンです。
症状が出っぱなしで、変えても変えてもヒューズが飛ぶのであれば、怪しげなところを全部抜いて順に挿し込んでいって、どこかを挿した際にヒューズが飛ぶので原因はそこだと判断出来るのですが、症状が出たり出なかったりとなるとなかなか原因を探し難かったりします。
さて、今回の原因は古くなって破損したリアブレーキランプスイッチでした。
内部が破損して、ブレーキを踏んだ際にスイッチロッドがスイッチ電源にショート。
見た通り、電源とスイッチロッドとの間に抵抗がありませんので、明らかにショートしています。
スイッチロッドはスプリングを通じてブレーキペダルからフレームアースに繋がっている為、ショート状態になってメインヒューズが飛んでしまう様です。
ちなみにこの症状はリアブレーキランプスイッチのみでなく、Z系純正の油圧式のブレーキランプスイッチでもたまに起きます。
これも古くなると油圧スイッチの内部で、電源がスイッチボディにショートしてしまう事があります。
何だか走ってるとヒューズが飛ぶという様な症状がたまに出るという事であれば、前後のブレーキランプスイッチも疑う様にして下さい。
さて、弊社のヒューズシステムは7系統に電源を分けてはおりますが、構造上ブレーキランプスイッチの電源はイグニッション電源に含まれています為、ブレーキランプスイッチが破損ショートするとイグニッションヒューズが切れます。
ブレーキランプスイッチの回路を分けて、ホーン他のものとヒューズを一緒にする事も出来たのですが、あえてその様にはしませんでした。
何故なら、ブレーキランプのトラブルはヒューズが飛んでもライダーが気付き難く、そのまま乗っていると後方から追突されたりと、重大なトラブルの可能性が非常に高くなって危険である為、万が一問題がある場合は必ずこれを気付かせる為といった理由があるからです。
ブレーキライトスイッチが壊れている事を認識しているかいないかは、安全性に天と地ほどの差がありますので。