当社ジェネレーターコンバートキットに使用されるマグネットローター(フライホイール)ですが、こちらのローターは単品での設定もしています。
標準設定のZ1~Z900系の8mmボルトマウントのセット
(長さが異なりますので、8mm,10mm共に純正のボルトは使用できません)
当然ですが、アウターローター発電方式専用のマグネットなので、ローターのみをZ1系のスモールエンドテーパークランクに装着してもステーターコイル側をアウターロータータイプに変更せねば使用する事は出来ません。それでは何故ローターのみを単品設定しているかと言えば、実はZ1系のエンジン用としてではなくZ1000Mk2系以降のエンジン用としてです。例えば、Z1000Mk2以降のエンジンに使用されているセンターギア16T系のクランクシャフトですが、Z系に詳しい方であればご存じの通 り、組み立てクランクの圧入部分が回転方向にずれ易く、オーバーホール時に点検してみると本来同一高さであるべき1番4番の上死点が同一で無くなっていた り、2番3番の位置が1番4番と180度の位置からずれていたりする場合が多々あります。
多少のずれであればノーマルエンジンであれば許容出来ない事は無いかも知れませんが、振動が増えたりエンジン不調の原因になったり、特にチューニングするにあたっては大きな障害になるので、クランクを交換せねばならなくなったりします。
ただ、問題は16T クランクを使用していたZ系エンジンは生産年の短さもあり、圧倒的に良品の現存数が少なく、入手が難しい為にオーバーホール時の障害になり易いのです。そこで、Z1~Z1000A1,A2系のクランクを流用する事にすれば、生産台数も多かった分良品のクランクを探すにもいくらか可能性は高まります。
その際の発電方式の違いに対処する為にこちらのマグネットローターが使えます。
ステーターコイルは、Mk2系の純正の規格のものが使用出来る様になっていますので、マグネットローターをこちらの物に交換すればMK2エンジンの外観は変更する事無く、Z1系のクランクシャフトを使用可能になります。
PS:センターギア16TのMk2系のクランクシャフトを15TのZ1系のものに交換した場合、カムチェーンやカムスプロケット等のパーツもZ1系の設定のものに変更する必要があります。