ジェネレーター廻りを整備された経験者であればわかるのですが、Z系のフライホイールには永久磁石が使用されている為、以前にエンジン内部部品が破損した場合に生じた鉄片や、そういったトラブルが無くとも慣らし後にエンジン内で発生した微細な鉄粉が付着している事は珍しくありません。
これの除去が意外に厄介で、パーツクリーナーや洗油を使っても殆ど汚れしか落ちませんし、エアブローしてもかなりの量の鉄粉は表面を滑る様に移動するだけで除去するのに手間がかかったりします。
取り除く方法としては、フライホイール側のマグネットより遥かに強力なネオジム系と呼ばれる様なマグネットを使い、鉄粉を奪い取ってしまう手があるのですが、磁力が強力過ぎてぶつかる様に当たってマグネットを傷付けたり、引き離すのに苦労したり、マグネット位置の極性によっては反発したりするので意外と作業性が悪かったりします。
自分が使う方法で一番手っ取り早いのは、ガムテープを使う方法。
洗浄して軽く乾いたところで鉄粉の確認出来るところに上からぺたりと貼り付けて剥がすだけですが、これが結構効果的に除去出来ます。
一度で取り切れない場合は、新しいテープに交換しながら何度か行えば綺麗になりますし、マグネット側も傷つける事はありません。むしろマグネット表面も非常に綺麗になります。
窪んでテープが張りつけ難い場所には、割り箸等を細く削いだ木の棒等を使ってテープを押し着けてやると良いです。
ちなみに、現在パッキング中のGCキットタイプ2は希土類マグネットを使用している関係で加工時の鉄粉が半端で無い量生じてしまうのですが、エアブローでは取り切れない程が強力な磁力な為、この方法で取り除く様にしています。
整備分解時ももちろんですが、例えばマグネット付きドレンボルトに付着した鉄粉の除去にも使える手です。
ガムテープは入手も容易でコストも殆どかかりません。