Z系やJ系純正バルブの燃焼室側は、必ず窪む様に凹んでいます。
メーカー側での話では、この部分の事は文字通り「ヘコ」と呼ぶらしいのですが、ここの形状はバルブの重量と燃焼室の形状や容積にも関わって来ます。
ムービングパーツであるバルブの軽量化を進めようとするなら大きく凹ませてバルブ傘を薄くしてやればとなりますが、やり過ぎれば圧縮の低下や燃焼効率の低下を招く場合もありますので、バランスも大事です。
これは、「ヘコ」の容積を測定しているところ。
平面部分にアクリル板を貼り付けて液体を注入して容積を測るという手法についてはヘッド側の燃焼室ボリューム測定とやってる事は変わりませんが、ヘッドやピストンに比べて1ccにも満たない容量である為極細の注射器を使い、注入する液体は粘性の低い水を使っています。
この「ヘコ」ですが、Z1000mk2以前のZ系とそれ以降のJ系では、燃焼室の形状や大きさが異なる事から容量が明らかに違い、J系のものの方がヘコによる窪みは大きくなっています。
現在弊社で先行量産品を点検中のZ系ヘッド用ビッグバルブについては、もちろんZ系のそれに準じる様に設計しています。