い先日も近いトピックで記事を書いたばかりではあるのですが、既にデリバリーさせていただきましたお客様宛ての伝達事項も兼ねてと言う事で。
弊社のジェネレーターコンバートキットの特徴の一つが、大容量で耐久性に優れるカム式スタータークラッチの標準装備ですが、このカムの多さと精度の高さ故にスタータークラッチギアをインストールするのになかなか入らず、難儀される場合があります。
当方はさすがに試作中を含めて何十回もやっていますので手慣れましたが、(マニュアルに従って揺すりながら廻すと、スルッと入るところがあります)確かに普通は経験を重ねる迄組み直す事はありません。
だからと言って力任せに入れるとカムを支えているスプリングプレートが変形してしまいますので、どうしても難しい場合には写真の様にギアの内側のクラッチが当たるボスの入口をルーターやペーパーで面取りしてしまうのもありです。(角の光っている部分がそうです)
熱処理された鋼鉄ですので、簡単に削れるものではありませんが、角部分を0.5mm程度ずつ面を取ってやると、随分と簡単に入る様になります。
ギアを手加工でそんな事してもいいのかとも思われるかも知れませんが、スタータークラッチギアは、始動時の数秒間、400~500rpmも届かない程度のスピードでしか廻らない上、エンジンの運転中には停止して動きませんのでバランス的に神経質になる必要はさほどありません。
又、下の様に、ギアの面取り部分はクラッチの当たり部分からは軸方向に離れていますので、当たり部分や軸方向へのクリアランス精度にも影響は出ません。
マニュアルの方にも以上の内容は追記改版いたしますが、どうしても入れられないか、もしくは自身が無い場合はこの様に面取り加工してしまって下さい。