カムチェーンそのものはもちろん、それをガイドするアイドラー等への負担をかけずに確実に弛みを無くすことができる様に製作した、PAMSカムチェーンテンショナー。
おかげさまで数多くの車両に装着いただいております。
ちなみにこれがエンジンに装着前の状態。(写真はMk2用ですが、Z1用も同じです)
お客様にお届けする際にもこの形で届きます。
注意いただきたいのが、このセットアップボルトとボディの間に入れてある銅ワッシャー。
純正のMk2等のオートテンショナーであれば、このワッシャーは柔らかいアルミ製で、役目と言えば内部のオイルを漏らさない様にするのみなのですが、当社の銅ワッシャーの場合は、それと同時にセットアップボルトの内部への突き出し長の調整も兼ねています。
通常このボルトは整備の為でも取り外す必要は無いのですが、万が一分解洗浄等で取り外した場合は、絶対にこの銅ワッシャーを戻し忘れない様にして下さい。
もしも上の写真の状態で奥まで締め込んでしまうと、本来は当たる筈の無い設計になっているロッドの薄い部分に底付きし、梃子の原理で強力に押されてしまいます。そうなりますと、オートテンショナーとして機能しなくなるばかりか、正しい方向に押すだけならまず折れる事の無い鋼鉄製のロッドでも割れてしまう事があります。
ちなみにこの写真の様に内部でロッドが折れてしまったとしても、先端部分は貫通しているインナースプリングで押す事は出来る様になっており、更にベアリングリテーナーも作動する様になっています。この為容易にプッシュロッドが戻ってエンジン本体の破損に繋がる事はありませんが、ロッドのセンタリングが甘くなる為、異音が発生しますのとテンショナーボディそのものが摩耗する可能性が高くなります。
プッシュロッドは補修部品として販売しております。万が一に銅ワッシャーを着け忘れた状態でセットアップボルトを締めてしまったら、クラックの発生等の可能性がありますので、そのままでは使用せず速やかに弊社担当までご相談下さい。