前回腰下まで組み上げた73’初期のＺ1。腰上を組んで行きます。
ピストンは純正0.5ｍｍO/Sを使用。スリーブは緩み等無かったので上下トルクプレートを使用し、ボーリング後スプラッシュホーニング仕上げ。ピストンリングの合い口隙間も確認し、組み込みます。
年間数十機のエンジンを組んでいる私達でも、あまり目にする事が無い初期シリンダー。新鮮と言うか違和感と言うか・・・。
ご存知の方も多いとは思いますが、初期シリンダーはセンターのＯ－リング自体がありません。
これはＭＫ2のシリンダーですが、Ｚ1とセンターのＯ－リング等は同じです。初期以外のシリンダーにはこのようにＯ－リングが入ります。
ですので、ガスケットも弊社がリリースしている2枚のセパレートタイプのヘッドガスケットは使用できず、一枚物のガスケットになります。今回は純正を使用。ガスケットの厚さが一種類で調整出来ないので、面研量など厚さ調整が必要な場合はベースガスケットで調整したりします。
ヘッドはバルブガイド下穴がかなり傷んでいた為、焼結材で通常よりも大きいサイズを特注製作し下穴ボーリング後打ち込み、バルブはＳＴＤ径のＨＦバルブ、その他の部品は純正部品で全てリフレッシュ。
程度の良かった純正カムを磨き、カムチェーン、カムメタル、アイドラー類も全て交換しシム調整まで完了。後ミッションカバーなど細かい部品を付けてエンジンスタンドでの組み上げは完了です。
さぁ！もうひと踏ん張り！！
