初荷は、ジェネレーターコンバートキットタイプ2
年末に組み上げを仕込んでいたものを、お待ちいただいておりましたお客さんに出荷です。
J系を含むZ系の純正フライホイール(マグネットローター)を見慣れた目には、この薄さに驚かされます。
現代の最新型車両同様にマグネットそのものが当時のフェライト系に比較して別物に進化していますので、これ程に薄くても遥かに磁力は強力です。
組み立て中にも工具が張り付けれられそうになったりするくらいです。
専用のステーターコイルと併せて使う事で、アイドリングから非常に安定度の高い電力供給を行いますので、点火性能の安定化はもちろん、様々な電子デバイスや冬季のグリップヒーターを含む装備で電力消費が増えてもバッテリー上がり等の心配がありません。
ちなみに、大電力の発生出来る発電システムはエンジン出力を余計に食ってしまうのではないかと聞かれる場合があるのですが、ジェネレーターがエンジン出力を消費するのは、あくまで車体側で電力を消費して必要である分を補う場合においてです。バッテリーの充電状態が良好でかつ車両側での電力消費が多く無ければ発電システムによる負荷でのパワーロスは最小になりますのでご心配には及びません。
(例えば、燈火類や保安部品を全く使っていない状態での発電は点火システムが消費する電力を発生させる分のみに制御されます)
特に、充電制御をスイッチング性能や効率に優れるMOSFET型レギュレータ―で行っている場合、20世紀時代のシステムとは比較にならないレベルでロスは少なくなっています。
さて、弊社のジェネレーターコンバートキットは、クランクエンドの細いZ1,Z2~Z1000A1,A2,Z1R(1型)やZ750D1迄が対象なのですが、それ以降のZ1000Mk2やJ系以降にも対応したものも用意されています。
こちらのフライホイールは、以前にも紹介しました社外で製作されているもので、弊社も購入させていただいて、Mk2,J系用として用意しています。
こちらのものは最近ワンウェイクラッチが変更されたものがラインナップ追加になり、ノーマルのMk2系やJ系のスターターギアがそのまま使用出来る様になりました。
この為最終型ポリス用のスターターギアを別途新品で用意する必要が無くなったそうで、カム式クラッチの容量や耐久性を確保しながらも、システムとしてはコストダウンとなっているのは弊社製も同様です。
又、クラッチのマウントが8mmボルトで6本化された為、1本当たりの負担が減って緩み難くもなりました。
左が弊社製Z1系、左がMk2,J系用です。クラッチハウジング形状は異なりますが、純正スターターギアを使いますので、内径は同じになっています。