実は年末から原因不明の白煙(オイル燃焼による)に憑りつかれておりまして。
OH後の初火入れで組み付け時に使用したオイルが若干白煙となって目視確認できる場合がありますが、それとは明らかに異なる類の量と発生の仕方が2台立て続けに発生。更にお付き合いのある他店でも全く同様の症状が確認されました。
ピストンはどれも純正Z1用の0.5mm/OSです。
3台に共通する症状は、始動後20~30秒位経って突然大量の白煙が発生し、暖まると減少傾向に向いてゆくと言う物ですが、その後も完全に白煙が収まる事はございません。最初の1台では考え得る部分に全て対策を施した上で、一度は減少傾向に見えた事もあり一旦納車して様子を見ていただきましたが、やはり始動時の白煙が発生するとお聞きし再入庫をお待ちしているところです。
当初はオイル下がりを疑い、幾度もヘッドを下してはガイド周辺からのリークをチェック。しかし何を施しても症状は変わらず、他のオイル下がりの無いスペアヘッドを載せて再始動するもまた症状が変わらず。そして疑いはシリンダー/ピストンにかかります。
何度も分解そして計測後に組み直しを行いますが症状は改善されず。久しぶりに困ったトラブルとなっていたのですが、やっとほぼ間違いないと思われる原因を突き止めました。ある純正部品の不良が最も疑われておりますが、更に原因追究を行いそれが完全に確定したところでまた記事にしたいと思います。
ご迷惑をお掛けしたお客様には本当に申し訳ない気持ちで一杯です。もう一台のZを完治させるまでは安心できませんが、ほぼ原因を特定できただけ気持ちが少し楽になりました。因みに20数年間にわたり空冷Zのエンジンを組みバラししながら、今回の様なパーツ不良は(と疑われる)初めてだと思います。