白煙が酷くなり始めたと言う事でお預かりしたMK2。ご相談の結果腰上OHを施す事となりました。コンプレッションやリークダウン数値を確認し分解に着手。
1/4上死点ですが、イン側のカムノーズ位置が不自然です。確認するとバルタイ(コマ数カウントによる)に異常はみられない事からカムチェーンの伸びによるタイミングに遅れが生じている様です。ここまで遅れが出ると本来のスペックから明らかな低下を伴います。本来腰下まで割らなければ交換出来なかったカムチェーンですが、ジョイントリンクタイプを使用して交換します。↓↓↓
http://www.pams-japan.com/product/page.php?parts=engine&id=cumchain
アシドラーギアとテンショナーローラーも経年劣化がみられます。
ベアリング部分とギア外周が分離したアイドラーギア。
摩耗の進んだテンショナーローラー。これらは当然要交換です。
ピストンは純正STDサイズ。
下したヘッドの分解に取り掛かります。
EXリフターは少々やけ気味ですがアタリ幅はそれほど悪くないと思います。
取り外したバルブやスプリング。
オイル侵入を物語る様な状態とカーボンの付着。
燃焼室も1~4番までウェット気味で、インテーク側ポート内にもカーボンが溜まり始めています。吹き返しも多かったのかもしれません。
インテークバルブです。当たり面がほぼ全面まで広がっています。
EX側バルブです。純正でもEXバルブの当たり面には耐摩耗性を向上させるためのステライト合金が盛られているはずですが、珍しく凹が出来ています。
取り敢えず車体側はこの状態で保管。分解した腰上をこれから洗浄そして検証へと進みます。