前回コンプレッションゲージにて実行圧縮を測定したところ14kgあり、STDでは無くチューンドされている可能性が疑われたR1。>>前回の記事
パワーチェックをする前に、念の為バルブクリアランスを確認する為、ヘッドカバーを開けます。カムはSTDでした。バルブクリアランスを調整し一旦締め、ダイナモへ。
結果は108馬力。やはりボアが大きくなっていそうです。オーナー様と打ち合わせてエンジンをバラしてどうなっているか確認する事になり、早速バラして行きます。
EX側のカムホルダーボルトが緩んで上がってしまったか、目ネジが毟れて上がってきたか、ヘッドカバー裏に痕跡が。これは今回では無く前回起きたトラブルですね。目ネジには、このボルトの部分の目ネジはヘリサートが入っていました。ですが、短い・・・そして渋く、コイルが上に上がってきています。
カムを外すと、メタルがかなり荒れています。そして、そこまで大事には至っていませんが、シムが飛んだのでしょうか・・・痕跡ありです。
カムラインは回り始めの初動が少し引っかかり、回りも若干重いです。カムシャフトのジャーナル部を精密ラッピングすればどうにかなるレベルだと思いますが・・・ハイカムですね!(笑) ヘッドを下します。
デカイです!やはりボアが上がっています。
シリンダーを抜きピストン径を確認。ワイセコ73Φが入っていました。わりとキレイなので、そこまで走って無さそうです。
この時まだ私は気が付いていなかった・・・。
ピストンを外し、クランクの簡易点検です。位相は平行度も点検棒もクリアです。ただしこの点検はあくまで簡易点検です。
さて、バラシタ腰上を細かく点検して行きます。
ここで気が付きました。セカンドリングに注目です。シルバーに見える部分が当たり面です。 はい・・・。上側が当たっています。
案の定マークは下に来ています・・・。
本来は殆どのリングがマークが上に来るように組むのがセオリーです。正常に組めば当たり面は下になります。
ちなみに、1・2気筒は正常に組まれていましたが、3・4気筒はセカンドリングが逆に組まれていました。その割にオイルが上がったような痕跡は無く煙も出ていませんでした。モクモク白煙が出そうなもんですが・・・。
オーナー様に状況を報告し打合せ。心配なので腰下も分解して点検する事に。
何も問題が見つかりませんように!!
と、祈りつつ腰下を分解して行こうと思います・・・・
つづく。