ピストンのセカンドリングが2気筒逆に組まれていた事が発覚したR1。>>前回の記事
腰下は何も問題がありませんようにと、祈りつつ腰下を降ろし分解開始です。
が・・・。祈ったかいも虚しく早速問題が。私は始めてみましたが、ワンウェイクラッチギアセンターベアリングが入っていませんでした。オーナー様からワンウェイ廻りが稀におかしいと申告はありましたが、まさか入っていないとは・・・。クラッチの当たり面は変摩耗していましたが、それでも稀におかしくなる程度で機能してしまうんですね・・・。
ちなみにこれがセンターベアリングです。(写真は他車種)
そして、クラッチ廻りを分解して行くと・・・。ロアケースの前側に溶接痕を発見・・・。
当然ケースの下側も溶接盛盛です。溶接部からオイル漏れ等は無かったと思いますが、ここまで溶接が入っていると、熱によるケースの歪などミッション軸の受けが近いので心配ですが、ダイナモ上でパワーチェックをした際は違和感等感じなかったので、大丈夫??なんでしょうか・・・。
そしてケースの上下を割り、クランクシャフトのセンタークランプを外すと・・・
何かいます・・・。写真の状態は逆さま状態で、クランクシャフトはアッパーケース側にセンタークランプで固定されています。J・R系エンジンからクランプにボルトが入っていてそこに引っかかっていたのでしょう。
ちなみに正体はシリンダーのセンターリングの破片とコレです。
シムですね・・・汗
ヘッドにはシムが暴れたであろう痕跡がありましたので納得ですが割れていたとは思いませんでした。そしてオイルパンはキレイでアルミ片やこれ以外のシムの破片も無かったので、シムが割れた際にオイルパンは開けたと推測出来ますね。その際にシムの破片が全て摘出出来なかったら、ケースを分解すると思うんですが・・・しなかったんでしょう。
詳細を把握する為に、ケース溶接部の塗装を剥離しました。
思っていた以上に溶接が入っていました。このケースを使うか、程度が良い中古を探すか・・・見つかればですが。
この後、外した各部のパーツを細かく点検測定して行きます。
オーナーに報告し今後の方針を打合せですね。不運としか言いようがありませんが、オーナー様の期待に応えれるように最善を尽くします!!
頑張りましょう!!