空冷・組立式ベアリングクランク・低油圧という大きな3つの特徴に特化しブレンドされた空冷Z専用オイルとなります
空冷Zエンジンの持つ特徴と構造に合わせたスペシャルブレンドをご提案頂いたのがリリースの1年数か月前。メーカー側の技術責任者が何度も弊社に訪れ、実際に分解されたエンジンを検証されたり、ダイナモ上でのテストにお付き合い下さいました。試作されたエンジンオイルを様々な条件の下、四季を通して約一年間のテストとデータ収集し、正式リリースとなりました。
以下はオイルメーカー技術部門より纏められた開発趣旨仕様書となります。
Kawasaki空冷Z型車の特徴として、空冷エンジン、ローラクランクベアリングとそれに伴う組立式クランクシャフト採用である。マシンでの送油油圧が低いのが特徴である。ローラベアリングを狙ったのは、クランク軸での摩擦低減と、さらに油圧低下による送油抵抗損失低減を狙ったものと思われる。
Kawasaki空冷Z型車の潤滑では、当然ながら、エンジン油とミッションギヤ油の潤滑特性が必須となる。
加えて高出力型のこの空冷エンジンでは、水冷エンジンに比べ潤滑油摺動部の対応する温度が高くなる。平均的には15℃から30℃高くなるとみられる。
こうした過酷な条件で、エンジン各部での清浄性を保ち、かつピストンリング周辺での摺動に際しての気密性と潤滑性を両立させなければならない。さらにミッションのシフト特性を保持させ、さらに、ローラベアリングでの線接触に近い油膜維持を保持する必要がある。
こうした、観点から、PAMS専用油は、合成炭化水素基油、エステル基油、特殊鉱物基油について組成内の分子構造に立返って油膜の強い組成の組合せを考慮し、選択・構成した。
特に、ローラベアリングに対しては、ローラベアリングの疲労破壊に対する最小油膜厚さ、添加剤の極性に注力し、適正油膜、適正極性のバランスを配したフォーミュレーションとした。
こうした処方構成により、今回のPAMSシリーズ油は高負荷、高速、ツーリングに対して、高温長時間走行でのパワー持続性が保持でき、ミッションのシフト性能が損なわれない特性を保持している。
・スペシャルブレンド
・粘度ラインナップ10w-40/15w-50/15w-60
・100%化学合成油
製品について
粘度ラインナップ10w-40/15w-50/15w-60100%化学合成油